インフルエンザワクチンの有効性

2019年12月25日

今期は、例年より早くインフルエンザの流行期に入りました。

インフルエンザワクチンはもう接種されましたか?

インフルエンザワクチンについて、様々な声を聞きます。

「インフルエンザワクチンって本当に効くの?」
「接種してもインフルエンザに罹りました」
「接種していなくても罹りません。」
「接種しただけで、インフルエンザの症状が出ました」



そもそもインフルエンザというのは、全員が罹るものではありません。
ある研究機関によると、インフルエンザワクチンを接種していない場合、子どもは5人に1人程度、大人は10人に1人程度がインフルエンザに罹るという結果だそうです。
この結果から考えると、ワクチンを接種していなくても、大人は10人に9人は罹らないということになります。
「接種していなくても罹りません。」という方は、この9人の中に入っていらっしゃるわけです。

また、ワクチンの効果をたくさんの人数で検討した研究結果があります。
結果、インフルエンザワクチンは、インフルエンザに感染するリスクを1/3近くにするという結果でした(※)。
(※)Jefferson T, et al. Cochrane Database Syst Rev 2018; 2:Cd004879.
だから、「接種したけど罹ってしまった」というケースもあるのですね。

接種してもインフルエンザに罹ることもあります。
接種していなくてもインフルエンザに罹らないこともあります。
ですが、感染のリスクが1/3になるということは、感染予防のためには非常に有効な対策の一つとなりますね。