インフルエンザ・ノロウイルス等の施設内感染を出さないために4

2019年02月13日

マスクに関する新たな認識~マスクで接触感染予防って??

マスクは感染予防に関する有効な防具です。
飛沫感染と空気感染を予防できますが、意外にも接触感染を予防することもできるのです。

マスクで接触感染予防の実例

テレビの健康番組で紹介されていた事例です。
手洗い後、蛍光粉末を付着させたタオルで手を拭きます。30分後、蛍光粉末の付着状況を見ると、鼻や口にも付着していました。
ウイルスは、手で触れる場所に多く付着しています。
しかも、金属やプラスチックに付着したウイルスの中には、丸2日間も感染力を維持する生命力の強いウイルスも存在します。
そこに知らずに手で触れ、その手で顔を触ることで鼻や喉から感染してしまいます。
これを「接触感染」と言います。

ウイルスを吸い込み感染する「飛沫感染」「空気感染」だけでなく、「接触感染」を防ぐためにも、マスクの着用が有効です。
顔を触らないためにマスク着用をお薦めします。

ウイルスに感染しやすい人、しにくい人

感染の原因の一つとして、口呼吸(口がつねに開き気味)をしている人は感染しやすいと考えられています。
ヒトは1日に約2万リットルの空気を吸ったり吐いたりしています。
口や鼻から入った空気は、喉を通り気管を経て肺に入ります。
こうして吸い込んだ空気には、埃やカビ、細菌、ウイルスなどの異物が含まれています。
空気の中の異物を肺まで届かないようにガードしているのが、咽喉から肺に至る気道の内壁を覆う粘膜と線毛です。
気道に入った異物は粘液で捕えられ、その下にある線毛が1分間に約0.5~1cmの速さで外へ向かって異物を移動していきます。
咽頭へ戻された異物は、痰として体外に排出されたり、食道から胃に入り消化されたりします。
肺に入った異物が排出されるまではおよそ30分と言われています。
わずか直径1,000分の1ミリの線毛の動きが、外部から混入する異物から、身体を守るためにたいせつな役割を担っているのです。

なぜ冬にインフルエンザにかかりやすいかというと、その理由は「寒さ」と「乾燥」が線毛の弱点であるためです。
寒さから線毛運動を守る強い味方はマフラーとマスクです。
マフラーで咽喉を暖め、マスクをすることで咽喉の粘膜の乾燥を防ぐことにより、この腺毛運動の能力を落とさない効果が期待できます。