感染経路別に対策しよう

2018年08月02日

前々回に引き続き、感染リスクを軽減するための基本についてお伝えしていきます。

感染対策3つの基本

感染対策に必要な3つの基本としては、次の3つの対策が必要です。
①感染源の排除
②感染経路の遮断
③人の抵抗力の向上

今回は、2つ目の感染経路の遮断について見ていきます。

4つの感染経路

感染経路を遮断するためには、まず感染経路を知る必要があります。
感染経路には、次の4つがあります
①接触感染
②飛沫感染
③空気感染
④血液媒介感染

私たちは、このいずれかの感染経路を通じて、感染症にかかってしまいます。
そこで、これらをできるだけ遮断し、感染リスクを軽減することが大切です。

①接触感染

接触感染とは、手指、食品、器具などといった経路を通して感染することであり、最も頻度の高い感染経路です。


手指を経路とする感染については、しっかりとした「手洗い」によって防ぐことができます。
ノロウイルスや大腸菌がこれに当たります。
感染予防のための「手洗い」方法

②飛沫感染

飛沫感染とは、咳、くしゃみ、会話などにより感染することです。
飛沫粒子により伝播しますが、1メートル以内に落ち、空中を浮遊することはありませんので、患者がマスクをすることで防ぐことができます。

インフルエンザや風疹はこれに当たりますので、例えば、インフルエンザを予防するためには、飛沫感染と接触感染に注意する必要があります。
患者による「マスクの着用」と接触感染を防ぐための「手洗い」により、防ぐことができます。

③空気感染

空気感染とは、咳、くしゃみなどで飛沫核が空中に浮遊し、飛散することで感染することです。
結核菌や麻疹はこれに当たります。

これを防ぐには、換気が大切です。1日に2回、15分間は換気を行いましょう。

また、N95マスクを装着すると、より効果的に空気感染を予防できます。

しかし、N95マスクは、正しい装着により顔との密着性を保つ必要があることと、装着すると非常に息苦しいことから、日常生活にはあまり馴染まないかもしれません。

④血液媒介感染

血液媒介感染とは、菌に汚染された血液などが、針刺し事故などで体内に入ることで感染することです。
B型、C型肝炎ウイルスやHIVがこれに当たりますが、日常生活で感染することは、他の3つと比べほとんど無いと考えられます。

最後に

この4つの感染経路ごとに、感染経路別の対策をきちんと取ることで、感染予防につながります。

そして、感染経路別の対策に加えて、感染源を「持ち込まない」「広げない」「持ち出さない」ことにより、感染経路を遮断できます。